渓流のトラウトの食性 水棲昆虫を理解しよう


渓流の魚達の主食は水棲昆虫になります。

基本となるのは、魚たちが餌にしている水生昆虫を模して、完成フライにし魚たちに提供することです。これをマッチ・ザ・ハッチと言います。

その時に、その場所で羽化している水生昆虫を観察していきましょう。

トラウトの主食は90%以上が昆虫と言われています。とくに通年で捕食しているのは以下になります。
・カゲロウ(メイフライ)
・カワゲラ(ストーンフライ)
・トビケラ(カディス)
・ユスリカ(ミッジ)
・ガガンボ
・陸生昆虫
上記に代表される昆虫になります。魚たちを知る事が大切なのは当然ですが、水棲の昆虫を知る事が非常に大切になります。

羽化時期や種の確認などは、コチラをご確認ください。フライフィッシングで重要と思われる種をメインに説明しております。
 

カゲロウ(メイフライ)

■カゲロウハッチ表

  2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月

マエグロフタオオカゲロウ

                 
オオフタカゲロウ                
チラカゲロウ            
エルモンヒラタカゲロウ            
シロタニガワカゲロウ              
フタバカゲロウ      
ウスバコカゲロウ                
オオマダラカゲロウ                
アカマダラカゲロウ        
クロマダラカゲロウ              
モンカゲロウ                
フタスジモンカゲロウ              



カゲロウは「メイフライ」と呼ばれます。フライフィッシングは独特な用語や外来語が多く使われますので、徐々に知らない方は覚えていきましょう。

変態は、幼虫→亜成虫→成虫です。
フライフィッシングでは、ダン→スピナー→アダルトと呼びます。

【フライフィッシング用語】

イマージング・ピューパ:イマージャー状態では水面羽化型をイマージング・ピューパと呼びます。
イマージング・アダルト:イマージャー状態では水底羽化型をイマージング・アダルトという 。
フローティング・ピューパ:脱皮のため水面に浮かんだ状態をいう
ハーフィマージド・カディス:水面で浮かんだ状態からの脱皮行動をいう
イマージド・カディス:完全に脱皮した状態をいう
フラッタリング・カディス:脱皮して、陸にあがるまで水面を走り回る状態をいう
ダイビング・カディス:メスが産卵のために水中にダイブすることをいう
スティルボーン:イマージング状態からハッチ行動へと向かった個体が、何らかの理由により、
脱皮殻を引きずったまま飛翔できないで水面にとらわれている状態。やがて絶命する。
 

カワゲラ(ストーンフライ)

  2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月
クロカワゲラ            
オナシカワゲラ            
ヒロバネアミメカワゲラ                  
ミドリカワゲラ          
アミメカワゲラ                
ウエノカワゲラ            
カミムラカワゲラ              
ヒメオオヤマカガゲラ          
フタツメカワゲラ            
モンカワゲラ                
オオヤマカワゲラ            
ミドリカワゲラモドキ              
ミツモンカワゲラ              
ヤマトカワゲラ                  
ユキクロカワゲラ                  
セッケイカワゲラ                  

(地域により多少の誤差があります。)

気温が暖かくなる春からハッチが始まります。夕方に産卵するので、夕方水面でゴソゴソしてます。よって、ドライフライで狙うなら夕方がオススメです。大きめの白いフライが定番です、

フライは、この昆虫をイミテーションする事が多いので是非理解しましょう。
※雨季や気温・ダムや汚染などにより時期が変わる場合もあります。

中々釣れるまで確信の持てない釣りです。しかし、羽化の時期などを知っていれば攻めるポイントが分かります。闇雲にキャスティングするよりも効率が良く釣果も上がるはずです。



 トビケラ(カディス)


 

  2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月
ヒゲナガカワトビケラ        
ニッポンヒゲナガ
カワトビケラ
       
アオヒゲナガトビケラ        
ウルマーシマトビケラ        
オオシマトビケラ        
キマダラシマトビケラ        
キマダラシマトビケラ 〇         
アイシマトビケラ        
ウスバキトビケラ            
トビイロトビケラ            
クロモンエグリ
トビケラ
           
ヨツメトビケラ      
ホソバトビケラ            
マルバネトビケラ            
グマガトビケラ      
ムラサキトビケラ      

※地域により誤差があります。

カディスは省略名で、本来カディスフライと呼ばれ、日本語ではトビケラと言います。カディスはラーバ(幼虫)、ピューパ(蛹)、そしてアダルト(成虫)へと完全変態する水生昆虫です。
幼虫期の特性により5種類に分類されます。

  • フリーリビング・カディス
  • サドルケース・カディス
  • ネットスピニング・カディス
  • チューブケース・カディス
  • パースケースカディス

この5種類です。エルクヘアー・カディスは世界中で最も有名なパターンです。国内でもパイロットフライに使われる事も多く信頼させているフライ。

人によっては年中無休使う人もいるくらい万能です。冬以外は常に何らかの種がハッチしていますので、夕方のハッチに合わせて使うのでオススメです。

 

ユスリカ(ミッジ)


 

  2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月
アカムシユスリカ                
セスジユスリカ            
オオユスリカ              
フユユスリカ                  

 

フライフィッシングとユスリカ(ミッジ)

フライフィッシングは、人工のフライ(釣り餌)を使って魚を釣る釣りの一形態であり、リアルな魚の餌の動きを模倣することで魚を誘います。この釣り方は、特に渓流釣りや湖での釣りにおいて人気があります。ユスリカ(ミッジ)は、そのフライの中でも特に重要な位置を占める存在です。

ユスリカ(ミッジ)とは

ユスリカは、非常に小さな昆虫で、成虫、幼虫、蛹の段階を経て成長します。水辺の環境では一般的に見られ、多くの魚の主要な食料源の一つです。そのため、フライフィッシングではユスリカを模倣した人工のフライが広く使用されています。

ユスリカ模倣フライの重要性

  1. 全年齢層の魚に対応: ユスリカは一年中見られるため、季節を問わずに魚がこれを餌として利用します。したがって、ユスリカ模倣のフライは年間を通して効果的です。

  2. 幅広い環境での有効性: ユスリカは湖、池、川、渓流など、さまざまな水域で見られます。これにより、ユスリカ模倣フライは多様な釣り場において有効な選択肢となります。

  3. 細かい観察が可能: ユスリカ模倣フライの使用は、魚の食性や環境に対する深い理解を促進します。小さなフライを使用することで、魚の微妙な反応や好みを観察しやすくなります。

フライ選択のヒント

  • 季節と時間: ユスリカの季節的な発生パターンと一日の中での活動時間を考慮して、フライを選択します。
  • 水質と色: 澄んだ水では透明感のあるフライを、濁った水ではより目立つ色のフライを選びます。
  • サイズの変化: 魚の反応に応じてフライのサイズを変更してみてください。時には非常に小さいフライが最も効果的な場合もあります。

 

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